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社会福祉法人ユートピア
理事長 鶴飼寿栄
子どもを愛していても、子どもの幸せだと思ってあげているつもりが親の都合であったりすることに、気づかずにいることがたくさんあります。幸せを感じる心は、知的障害者も健常者も同じです。あたり前といえば、あたり前です。ところが、ついつい必要以上に過保護になってしまい、知的障害者の喜びが見えなくなっているです。
もちろん、健常者と全く同じようには、いきません。でも大事なことは、危険だからといって、家の中においていては、心の病気にかかってしまいます。人は社会にでて、たくさんの障害に出会い、それを乗り越えて成長していきます。障害をもった子供達も同じです。助けてもらうことをあたり前に考えず、これまで出来なかったことにチャレンジする心を持つ事が大事です。では、どうすればこのようなチャレンジする心が育まれるのでしょうか。実は簡単な方法があります。生きていく上で誰もがやっていることをやるのです。それは、仕事を持つ事です。
なぜ、仕事を持つと人は、成長するのでしょう。実は仕事を通じて私達は、たくさんのことを学んでいます。仕事をする上で、まず、毎日規則正しい生活時間を持つようになります。眠くても決められた時間に起き、朝ご飯を食べ、仕事先へ出かけるなど生活にリズムができることにより、心と体のバランスが良くなります。また、仕事場では、チームワークが求められ、他人との付き合い方を学んでいきます。仕事を通じてこれまで、出来なかったことができた時の達成感。お客様から感謝の言葉をかけられた時の満足感などたくさんの喜びを味わうことができます。
人はこのことにより、自分が生きていることに自信を持ち、将来への夢を持つようになるのです。もちろん、良い事ばかりではありません。なかなか仕事が覚えられない、仲間と上手く付き合えないなど、全ての人が同じ壁にぶつかります。でもこれは、人として生きていくために必要な強い心を培うための試練です。人は、みなそれを乗り超えながら生きているのです。
私の好きな言葉に、石川啄木の路傍の石があります。「生きているうちに本当の自分をいかさなかったら、人間生まれてきたかいがないじゃないか。」人生で、思い悩んだ時などに、この言葉を思い出すと、とても勇気づけられます。知的障害をもった子供たちも同じです。私達人間は、ひとり、ひとり、生きることに一生懸命になることが大事だと思います。
保護者の方もいつかは、子供のサポートが出来なくなる日が、訪れます。その時になってからでは遅すぎます。できるだけ早いうちから、小さな困難に立ち向かい、乗り越えていくことが大切です。子供に仕事をする機会を与えてあげてください。仕事を持った子供の喜びは、あなたの喜びなのですから・・・。
わたしたちユートピアの会は、このような考えのもと、子供たちの仕事の場を街へ、もっと街へと展開しています。これまでのような施設内だけの活動ではなく、どんどん、人と触れ合える場へでていくことで、社会のルールを覚え、社会的適応能力が磨かれていきます。
●二十八日町のとんぼ村ショップでの接客
●ピアドウでの買い物